「スティル・ライフ」読みました
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スティル・ライフ 著者:池澤 夏樹 |
遠いところへ、遠いところへ心を澄まして耳を澄まして、静かに、叙情をたたえてしなやかに―。清新な文体で、時空間を漂うように語りかける不思議な味。ニュー・ノヴェルの誕生。中央公論新人賞・芥川賞受賞作『スティル・ライフ』、受賞第一作『ヤー・チャイカ』を収録。
久しぶりの1冊。前々から池澤夏樹は気になっていた。本好きな人が好きな作家として挙げている事が多く、よく目にしていた。ただ、純文学ってなんだかうまく読めないというか、浅くしか読めず良さがイマイチ分からずあまり読んでいなかった。
感想・・・・すごい透明感。季節が冬で星の話が出てくるからか。言葉の一つ一つがさりげなく綺麗で、「チェレンコフ光」なんぞの理系用語がさらっと出てちゃんと理解しようとしたら難しいのだろうけど、流れに乗せられ自然に読み進められる。
染色工場でアルバイトをする「ぼく」と佐々井との日々。「ぼく」が恵まれた環境すぎたり、佐々井の過去やしようとしている事がかなり非現実的とは言え、それでも読んでいて楽しい。
展開がどう、というより言葉や文を楽しむ本だなぁ、と思った。短い本ですぐ読み終えられるけど、何度か読んでみてもいいなぁ、と思う。
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