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「ボーダーライン」「ストロボ」読みました

ボーダーライン Book ボーダーライン

著者:真保 裕一
販売元:集英社
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内容(「BOOK」データベースより)
ロサンゼルスの日系企業で働く探偵のサム永岡は、一人の若者を探すように命じられた。国境に近い町で見つけた彼は、天使のような笑顔を見せながらいきなり発砲してきた―。人としての境界を越えた者と、そんな息子の罪を贖おうとする父親。ふたりにかかわった永岡もまた、内なるボーダーラインを見つめる…。重層的なテーマが響く傑作長篇。

考えさせられる1冊。善と悪のボーダーラインをどこに引くか。”生まれつきの犯罪者はいるか?”手足が先天的に不自由に生まれてくる子がいるのならば、心が先天的に不自由に生まれてくる子もいるのではないか?そうした子を持った時、親は何をすべきだったのか・・・・・。

「軽い」気持ちで「ふと」殺してしまう事件が沢山報道される今、現実に「どうすれば良かった?」と苦悩している親も存在していると思う。また、親になった私も一抹の不安をぬぐえない。”もし、自分の子が将来人に危害を加える事になったら”。そしてその時、”子供と全く話が通じなくなってしまったら”。

苦悩しながらも必死に考え、行動し、答えを求めるサニーの父親と主人公が焚き火を挟んで会話するシーンがとても印象深かった。でも同時に怖かった。こんなにも懸命な親の子供のサニーが殺人者になってしまうという怖さ。

ただ、この会話のシーンが一番良くて主人公とサニーの対決が少し拍子抜けしてしまった。答えを出すことが難しい問題だから、断定的な結末は難しいのだろうけど、尻すぼみな印象を受けた。

でも、「ただの探偵小説」だけではない+αを感じられる本。

ストロボ Book ストロボ

著者:真保 裕一
販売元:新潮社
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内容(「MARC」データベースより)
キャリアも積んだ。名声も得た。だが、俺に何が残されたというのか。過ぎ去った時、遠い出会い、苦い別れ。閃光が灼きつけたせつない記憶。50歳のカメラマン喜多川の脳裏によみがえる熱き日々を描く連作小説

50代から始まり、40代、30代、20代と遡って短編で喜多川の出会いと別れが描かれる。時には「死」という別れがある事により、一瞬を切り取った「写真」が大切な意味を持つ。主人公は自分の仕事への取り組み方に悩みながら、出会いや別れに「一瞬」を見出していく。

ただ、恋愛対象として出てくる女性や奥さんがなんだかリアリティがない気がする。バリバリ仕事して、主人公と恋をして去っていく・・・・この去り具合が「男に都合良過ぎる」感じ。「仕事」と「恋」は2者択一という印象が・・・(でも主人公(男)の方は恋愛も沢山し、仕事も成功してる)この辺がなんだかなぁ。

アマゾンのレヴューではすごく高評価なんだけど、私は「ボーダーライン」の不器用な探偵や「奪取」の爽やかなガキっぽさの方が断然好きだな。

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