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「ねじまき鳥クロニクル」を読みました

ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 Book ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編

著者:村上 春樹
販売元:新潮社
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ねじまき鳥が世界のねじを巻くことをやめたとき、平和な郊外住宅地は、底知れぬ闇の奥へと静かに傾斜を始める…。駅前のクリーニング店から意識の井戸の底まで、ねじのありかを求めて探索の年代記は開始される。*

「海辺のカフカ」に続き、村上春樹。とても好き!という作家ではないけど、やっぱり一応読んでおかなきゃ、と読む。

クロニクル=年代記。全3巻にわたる圧倒的な文章量はいかにも「年代記」という感じ。でも、そこに展開するのはやはり村上ワールドの年代でサルバドール・ダリの曲がった時計のある世界のお話のような印象。

でも、そんな村上ワールドの中に「ノモンハン事件」が重々しく鎮座する。とても生々しく、エグい。生きたまま生皮を剥ぐシーンまである。「海辺のカフカ」でも猫の虐殺シーンがあったけど、村上春樹は敢えてこの残虐シーンによって訴えたいメッセージがあるのかな。バットで人を殴ったり、ナイフで人を切りつけたり、そういう描写が表現の手段なのかもしれない。

映画「グリーンマイル」の処刑シーンでも心臓の上を手でキュッと締められたような苦しさを覚え、映画を見終わってもその苦しさの方が勝ってしまい話が飛んでしまった。今回も残虐なシーンが私には重たすぎて、最後、クミコを家で待つことにしたの、そうか良かったねぇ、ちゃんちゃん。 とはとても思えなかった。

その中で、笠原メイちゃんの存在だけが明るく、メイちゃんの章が出てくると嬉しかった。カツラ工場で周りの人の仕事も手伝うメイちゃんならこの先もうまくやってくだろう、というのがこの作品だと明るい光の軸なのかも(サワラの存在も光かな。)。

最後の主人公と綿谷ノボルとの決着にもちょっと疑問が残る。結局、どうやねん!とツッコミを入れたくなる様な。自分の大好きな奥さんが悩んでるんだから、もっと他の解決策はなかったの?敢えて虐殺シーンを入れて「死」に重みを加えたのなら、その結末で良かったの?とか。

1度読んだだけでは捕らえきれられる作品ではないかも。でも、もう一度数々の暴力シーンに立ち向かう元気は読後すぐには湧かないかな。。。

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